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ウンチク野外学
第3回
紡ぎ車
紡ぎ車
  紡ぎ車は家庭円満のもと・・と言っても何のことかさっぱりでしょうね。糸紡ぎは、音楽でも聴きながらリラックスして取り組みます。くるるん、くるるんと紡ぎ車が回れば、うるさい小言はいつしか消え家族受けがよくなること確実。かくて、わが家は今日も円満というわけです。
  さて、紡ぎです。紡ぎ車は、輸入品が多く高価なものもありますが、手ごろなのは二、三万円ほど。紡ぎ車に対しては左足をやや開いて座ります。左手に原毛を持ち、そこから伸びた糸に右手を添えます。
  足はミシンの要領でゆっくりと踏みましょう。その力が紡ぎ車に伝わり、ボビンを回転させます。その回転で糸に撚(よ)りがかかります。踏み方が早ければ、撚りがかかりすぎるので気を付けて下さい。
  普通は、紡ぎ手から見て時計回り(Z撚り)に紡ぎ車を回転させますが、私たちは手紡ぎを示すため逆回し(S撚り)にします。回転の方向は、最初に手を添えて弾みをつけると簡単に決まります。
  紡ぎ方は二通り。ショートドローは、手の間隔を短くした方法で、母の世代が知っているのはこちらでしょう。それに対し左手で原毛を長く引き、一気に紡ぐのがロングドロー。早く紡げるのが魅力です。と、教わったのですが、実際はそう簡単ではありません。足に気をとられると手が休み、手を動かすと足は踏み忘れる。こんなはずでは、と気ばかりあせっても太いゴムのような糸しかできません。私だって、しばらくは紡ぎの夢にうなされたほどです。
  でも、あきらめてはいけません。あなたには、世界にただ一つ、自分だけのセーターを編むという大目標があるのです。何日か練習すると、きっと壁は突き破れます。といっても慣れた人でセーター1着分の糸を紡ぐのに延べ十時間はかかるでしょうが。
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