titleホームに戻る
北海道新聞に掲載された随筆
「特別な同期会」
  四年ごとに各地で開催している高校の同期会。今回は七月、還暦記念と故郷開催ということもあって、いつもより多い七十名が参加した。
  夫婦で同級生というのはこんな時、大変便利。電話の応対や雑用は私が引き受け、事務局長の夫の指示で発起人の友人に連絡した。二ヶ月前から準備したが、あっという間だった。
  開催二日前、東京からの電話。「一ヶ月後と勘違いしてしまい、参加出来なくなった。航空券は手配済みなので、来月行くから」。なんてことだ。ぼけるのはまだ早い。
  当日、二人の恩師を囲んでみんなの笑顔、笑顔。一泊の楽しい時は台風のように去っていった。
  その後、会計さんが神妙な顔で「会費、一人分足りない」と言う。計算間違いではないかと頭をつき合わせていたら、夫の携帯にメールが入る。「今、帰宅途中。ごめん、会費払うの忘れていた。あとで送るから」。なんてことだ。ぼけるのはまだ早い。
  一件落着して、どっと疲れが出たところに、わが家の電話が鳴った。「お世話になったね。行こうかやめようか迷ったけど行って良かったよ」。彼女は二月に大病をして気持が落ち込んでいたが、みんなに会えて元気をもらったと言う。彼女のお礼の言葉に、私の疲れは吹っ飛んだ。
  さまざまの人生のまだ途中。みんな元気で、ぼけないでまた会いましょう。
title
戻るtitle